美しいだけでないイルミネーション

イルミネーションとしてすぐ思い浮かべるのは、街路樹を飾る非常に美しい多種多様な色と形の風景ではないでしょうか。また、クリスマスシーズンにはあらゆる場所でイルミネーションが光輝いています。そういった光景は、非常に美しく、一種の夜景として人々の目をひきつけます。日本ではクリスマスシーズンなどによく綺麗なイルミネーションが見られるほか、近年は観光名所などにも大規模にイルミネーションが利用されることがあります。イルミネーションの名所スポットが日本には数多くあり、見る者を楽しませてくれます。近年はLED電灯などの普及により、安価にイルミネーションを行うことが可能となったため、個人の家でも綺麗な電飾を飾ることが一般的になってきました。ふと訪れた民家で美しいイルミネーションを楽しむということもごく日常的になりつつあります。
しかし、このような美しいイルミネーションも美しいというだけではありません。その背景には多くの課題を背負っているのです。
これまでのイルミネーションの課題はその消費電力の大きさと、発光の熱による街路樹など樹木に与える悪影響でした。このどちらも自然環境には良いものではありませんし、また消費電力コストも非常に大きくなります。
昨今では今までの豆電球やムギ球に代わり発光ダイオードの開発が進んだため、消費電力や耐久性における消費電力コスト高は改善される傾向にあります。しかし、安価な発光ダイオードが開発され、その普及率が急激に高まったことで、イルミネーションのイベントも各地で大型化し、一般家庭や消費者への普及も急激に広まったことから、以前にもましてその消費は増えているといえます。電球の個体消費は以前よりも格段に増えていると言えるのです。
光の装飾であるイルミネーションは、夜空の星の光を極端に弱めてしまうものでもあり、自然と逆行する環境は人間や動植物に悪影響を及ぼす場合もあります。これらは光害と呼ばれます。この他にも、消費電力の大幅な増加はエネルギー浪費によるヒートアイランド現象や地球温暖化問題を悪化させる原因ともなります。

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